リサイクルを知ろう

自動車リサイクル法

近年の経済は大量生産・大量消費・大量廃棄型の経済活動を続けてきました。その結果、廃棄物の増加、不法投棄の増大が大きな問題となっています。この対策として、リサイクルを進め、環境への負荷を軽減する「循環型社会」の形成を推進することが緊急の課題となっているのですが、そのための基本的な枠組みとして、「循環型社会形成推進基本法」が制定されました。その後、個別のリサイクル基本法が整備され、一体的に運用されています。自動車リサイクル法とは個別法のひとつであり、自動車メーカー等や関係事業者による再資源化等の実施に関する事項を定めること等によって、使用済自動車の適正な処理と資源の有効利用を図る目的で、制定された法律のことをさします。

 

この法律が制定された背景には、現在、日本国内の廃棄される自動車は、1年間で約400万台ともいわれており、法の施行以前は、使用済自動車には、リサイクルできる鉄などの金属や、エンジンなどの部品が多く含まれているとうい理由から、解体業者や破砕業者において有価物として引き取られて、利用できる部品などは整備して中古(リビルド)部品として流通されたり、鉄くずなどの形でリサイクルが行われていました。しかし、有価金属を取り除いたあとに残る内装材料を中心としたシュレッダーダストや、爆発性のあるエアバッグ、オゾン層破壊の原因となるエアコンのフロン類などについては、処理が困難なため逆有償で処理しなければならないという理由から、不法投棄や不適正処理の原因となっていました。そのために使用済自動車のリサイクルと適正な処理を図るため、自動車製造業者にリサイクルの責任を果たすことを義務づける、また、車の所有者に、シュレッダーダスト、エアバッグ、フロン類の処理にかかる費用を負担することを義務づけるという理由があります。

 

法律の対象となる車は、 被けん引車(トレーラ)、二輪車(原動機付自転車、側車付のものを含む)、大型特殊自動車、小型特殊自動車、その他政令で定めるものとされていて、対象となる自動車であっても、保冷貨物自動車の冷蔵装置など取り外して再度使用する装置(商用車の架装物を想定。詳細は政令で規定)は対象外となります。この法律により使用済となった自動車は、その金銭的価値の有無に関わらずすべて廃棄物処理法に基づく廃棄物として扱われます。なお、日本メーカー(本田技研工業・ヤマハ発動機・スズキ・川崎重工業)製二輪車については、自動車リサイクル法とは別に、メーカーが独自にリサイクルに乗り出すことを決めています。

 

使用済自動車のリサイクルに要する費用に関しては、自動車の所有者にリサイクル料金の負担を求めるとされています。要するにお金を払って廃棄してもらわなくてはならないということです。この時の、各事業者や最終所有者間での使用済自動車の引取・引渡の際の対価の額については、各メーカーで違うので一概にはいえません。また、この法律によってシュレッダーダストの処分費用などの近年の逆有償化の主要因が解消されることになるため、使用済自動車が概ね有価での流通の実現が期待されています。

 

また、リサイクル料金の負担の時点は、自動車が不法投棄された場合の環境負荷の大きさや、徴収コスト、負担感等を勘案して次のとおりとしています。

  • ・制度施行後販売される自動車については、新車販売時
  • ・制度施行時の既販車については、最初の車検時まで(当初3年間)
  • ・登録・車検を受けることのない構内車等は、使用済となって引取業者に引き渡す時まで

 

このリサイクル料金は予め各自動車製造業者(輸入業者も対象)が決めているため、これにより自動車製造業者等間の競争が生じ、リサイクル容易な自動車の設計・製造やリサイクル料金の低減が図られるのではないかといわれています。この時、不適切な料金設定に対しては国が是正を勧告・命令できます。あらかじめ支払われたリサイクル料金は、中古車として転売する際には、中古車の本体価格に上乗せされ、次の所有者に引き継がれる実務を想定しているため、国内でリサイクルを行う可能性のない中古車輸出の場合には、最終所有者(輸出業者を想定)の申請に応じてリサイクル料金を返還するとされています。この時、確実に中古車輸出されたことを明らかにする証拠が必要となります。また、中古車輸出の場合には、併せて改正道路運送車両法の輸出抹消手続が必要となります。

 

注目サイト

iPhoneに関する比較サイト【iphone修理屋ウェブ】

Last update:2017/8/18